No.17依存について

東京都港区高村歯科医院 高村歯科医院の治療方針

依存について、皆さんはどのようなイメージをお持ちでしょうか?

アルコール依存、ギャンブル依存、薬物依存、など「止められないor止めにくいもの」というイメージをお持ちの方が多いのではないでしょうか?

ゲームや薬は楽しいからやり続ける。(嫌な事を忘れられる)
ギャンブルなど出た時の興奮が快感!(癖になる)
趣味や宗教などに没頭しすぎる(他が見えなくなる)

など他にもたくさん依存の例があります。

自分を制御できない状態の依存は重度かもしれません。
依存の中でもDV(ドメスティックバイオレンス)は最近特に多いケースかもしれません。

歯科治療で良くある依存患者さんの行動は、「頭ではわかっていても行動は真逆」「頭ではわかっていても行動できない」「自分で決められない」「全て他人の意見で決めてしまう」ことと考えます。

歯医者さんに通い続けているけどなかなか良くならない!という方でこれに当てはまるという方は参考にしてみてください。

医学的に依存と中毒は同じという考えですが、頭で現実を理解して実行に移せる状態であればまだ軽度の状況と考えます。

この文章を読んで頭で理解できる方は今からでも遅くはありません。早速良い方向になるように行動してみてはいかがでしょうか?

実は歯科には患者さんの口腔内の程度によって「どれくらいの治療をすればどれくらいの期間で良くなるのか?」という基準や治療実績(エビデンス:医学的根拠に基づく実績)があります。

治療の方法によってはそれぞれの症状の論文などが日本だけでなく世界の歯科医師が学会などに数多く発表しています。

  • どのような患者さんか?(性別、年齢)
  • どのような状態から治療を始めたか?
  • どのような治療方法を用いたか?
  • どれくらいの治療期間だったのか?

こういったデータが多数存在します。

ですので、治療を施す歯科医師の先生が「治療は問題無いはずなのに何かおかしいな??」と、患者さんの治りが思ったよりも遅い場合には、そのような一般的な前例を基準とし、患者さんの生活リズム(私生活、食生活)、薬、性格や考え方、をヒアリングし、治療しなければいけません。

普通なのか普通じゃ無いのかの判断です。

ただ外れたから着けるといった「目の前のダメなところだけに処置を施す事を繰り返す」という対症療法的処置を繰り返されている歯科医師の先生と患者さんも数多くいます。

「これで少し様子を見ましょう」という状況を何年も繰り返してなかなか改善しないのであれば、一度自分の現状を把握し、治療に対しての考え方を見直してみるのが良いと思います。

治療経過の時期的に良くなってもいいはずなのに一向に良くならないという状況は、患者さんも歯科医院にもデメリットしかなくなってしまいます。

歯科医師としては、

「患者さんの生活背景をもきちんと診る!」

これがとても大事なのです。デキる先生は後者の事は必ずやっている事でしょう。

いくら治療が上手であっても先生自身が患者さんに対し横柄であったり、治療が作業になってしまっては、患者さんの不安を生むばかりか信頼関係も壊れかねません。

矯正治療やインプラント治療でいろんな歯医者さんを探し続けているという方には是非理解してもらいたいですね。

以下にその一例などを掲載したいと思います。

矯正装置を壊してくる患者さん

これは当院の矯正治療で実際にあったお話しですが、毎回診療のたびに矯正装置を壊される患者さんが数名いらっしゃいました。

(矯正装置はそう簡単に外れるものでは無いという事を前置きしておきます)

患者さんは普通のサラリーマンの方で男性です。

最初は、「おかしいな〜??なんでこれだけ頑丈な矯正装置が毎回毎回壊れるんだ??」と疑問に思うこともありましたが、外れたからまた着ければ良い!と思っていただけでした。
私の治療のやり方(矯正装置の装着)には特別問題無いし・・・他の患者さんはそんな事一切無いのに、この患者さんに限って何故毎回毎回こうも外れるのか??何故?外れる?外してくる?
考えていくにつれて、ある事に気づいたのです。

「矯正装置が外れる患者さんのタイプが同じ」という事が分かったのです!

私はそのうちの1人の患者さんに思い切って聞いてみたのです。
「何か仕事で上手く行って無いとか家庭で上手く行って無いとか、何かあったらスッキリするかもしれないので言ってね!」と。

そうしたら患者さんは、最初は暗い表情で「実は・・・仕事で嫌な事があり、ミスや出来無い理由を人のせいにし、現実から逃避する事が多く悩んでました」と打ち明けてくれました。それから人生相談みたいな感じでいろいろ話をして・・・

その日の治療は今までと同じように外れた矯正装置を再度装着し、帰り際に患者さんが言いました。
「今まで何かのせいにするのは自分ではダメだダメだと分かってはいたんですけど・・・先生に話せてスッキリしました。ちょっと仕事の方も頑張ってみます!」

それからというもの、その患者さんは矯正装置は一回も外れていません。

結果分かった事は「外れた」のではなく「ぶっ壊してた」と言う事だったのです。

勤め先での行き詰った人間関係を放置し続けたり、自分をストレスに晒し続けると他人に責任を投げるようになっていく方は最近増えていると思います。

ですが、情緒不安定や心の病気の現状を、まず受け入れる事ができる方は人に話す事によって解消、もしくは良い方向に転化される事があります。

問題は「外れた事」よりも「なんで何回も外れるのか?」という原因(因果関係)を、きちんと治す事を考えている歯科医師の先生は追求し、しっかりと患者さんの背景や生活とも向き合っているという事です。

矯正装置が何度も外れてしまう方

歯医者さんにきちんと通っているのに何度も矯正装置が外れてしまうという方。

今ならまだ間に合うかもしれませんよ!

矯正装置が外れたらまた先生が装置をつけてくれると思いますが、それを繰り返しているとどうなると思いますか?

最後には「あそこの歯医者さんは何度も通っているのにしょっちゅう矯正装置が外れてしまう」というふうに、腕の良い先生が正しく良い治療を行っていたとしても、患者さんが一方的に歯科医師のせいにしてしまうという恐ろしいケースも出てくる事でしょう。

何度も外れるには治療で特別な事をしてい無い限りほとんど外れる事が無いので、何事にも原因があるという事です。

その原因をきちんと見極めて、向き合ってくれる歯科医師にかかることが重要なのです。

外れたまた着ける外れるまた着ける

を繰り返しても、お金と時間がかかる上、治ることはありませんからね。

外れた事よりも、「なんで何回も外れるのか?」を考えて当院では治療を行っています。

身内が治すか治さないかを左右する

患者さんの歯を治すのも家族
患者さんの歯を治させないのも家族

このケースもよくある事です。

今(2020年〜)はコロナ禍で外出時もマスク装着が多いので、人目が気にならないぶんセラミックなどの審美治療、インプラント治療、矯正治療を行う方が増えています。

そんな中、実際に当院のインプラント治療であった女性の患者さんのケースでは、旦那の稼いだお金で治療をしているので申し訳ない気持ちと負い目があるうえ、家に帰って「一体いつまで治療に通うんだ?」とか、インプラント治療後の仮歯を見て「治療した箇所の見た目が悪い」などと言われるうちに心が病んでしまうという方もいらっしゃいます。

最近は特にテレワーク等で旦那さんが家にいる事により、主婦が息が詰まっている方が増えているように思います。
実際にDVが増えているという報道がある通り、暴力だけでなく罵倒されたりで萎縮してしまうとか、支配されている方は普段の生活の中に「依存」があるのです。

逆に、同じような環境の方でも自軸がきちんとしている方もいらっしゃいます。

よって、身内に依存しているケースで心の病が治療を妨げるというのも数多く存在するという事が言えます。

不穏になった家族関係を修正しないままでいるのも問題だと思いますが、人間の心理というのは常に反動するようにできています。
要は、我慢には限界があるのです。よって無理は効きません。
環境そのものはガラリと変わる事は難しいでしょうが、考え方(方向)を変える事は十分に可能です。
精神の我慢の反動が起こることを認識することが、自分の問題であると知ることの第一歩であり、反動を捨てるというより反動を別の方向へ向けるのがどっぷり漬かった依存体質を軽減し、治るための近道なのです。

「寂しい」「構ってほしい」が行動に表れる

1つ目は、女性に多い依存行動のケースをご説明したいと思います。

ずばり、「自分が病気でいる事」によって他の人に構ってもらえると思っているケースです。

何十年も結婚生活を送っているという方は多くいらっしゃると思いますが、

「旦那さんとの関係は表面上では良好だが会話もあまり無い。」
「旦那さんは妻の治療に対してとりあえず話は聞くが興味もない。」

という方は結構いらっしゃるのかもしれません。

女性は寂しさを埋めるべく、自分が病気であれば、もしくは病気で居続ければ旦那は私の事を心配してくれるのでは無いか?というのが行動に出てる方です。

子供の頃、熱を出したら親がアイスを買ってくれたり優しく(心配)してくれた事ってありませんか?
そういった事が深層心理にあり、それが行動に出ているのです。

2つ目のケース

「私の話を聞いてもらいたいケース」をご紹介しましょう。

「自分の為に真剣に話しを聞いてくれる」そういった状況と時間が欲しいという事で隙間を埋める人です。
病院や歯科医院に行って症状などの説明をしたら、先生はじっくり聞いてくれますよね。

行く先々の歯医者さんで過去にどのような治療を受けて、こういうふうに治療したいのですが・・・・
普段、他人がじっくり話を聞いてくれる環境が無い方に多いです。

3つ目のケースは

「わざと壊したり外したりする方」です。

上の2つのケースに類似しているかもしれませんが、矯正装置を壊したら歯科に通う口実ができますよね。
「家にいるとお姑さんがいるので外出する都合を作る」など、家に居たく無いというケースです。

また、歯科の場合は先生に診察や話を聞いてもらいたいがために仮歯を外したり、矯正装置を壊してくる方もいらっしゃいます。

依存のまとめ

病人や病気を声高に主張する人はこのコロナ禍の中、かなり増えてきております。
ほとんどの治らない人たちは同じ反応、同じ行動パターンを繰り返します。

自分がすべての問題を作ってきたことを認識し、自分を修正する人は良くなりますが、患者さんによっては「前に治療した◯◯歯科で先生にこうされた」的に被害者になり周りのせいにし、現実逃避し、自己正当化し続ける人は決して良くはなりません。

話を聞いて、実際に本当の場合もありますが、全ては患者さんの口腔内を拝見すれば、そこに答えは出ています。
表面上だけ治りたいという人たちが虚言かどうかは、最初の治療から2回目、3回目の治療時には分かります。
長年患者さんと真剣に向き合ってきた私、高村は骨身に染みるほど知っています。

それは近代社会の便利さがそうさせているところもあります。
ネットの書き込みを見ても常に同じです。
20代の若者は小さい頃からスマホを使い、ネット上の情報の真贋を見極める事ができますが、今の50代以降の方がネットを使い始めたのはせいぜい20代後半〜もしくは30代からでしょう。
携帯やスマホですら使いこなせない方が真贋を見極められないのにもかかわらず、口コミなど会った事もない他人の活字情報に依存する方が非常に多いのです。
そのような患者さんのほとんどは常に「でも」「しかし」「だって」という言葉が続き、「私は悪くない!〇〇が悪い!」と責任転換に終始し、「隠蔽」「逃避」「不活発化」「偽り」「忘却」へと陥っていきます。

世の中にはたとえどんなにきついことがあっても、強くたくましく生きている人がいます。その人たちは決してお金持ちや幸福なのではなく、自軸がしっかりしているので不幸を幸福に変える道を知っているからなのです。

歯医者さんのホームページにも本当の事をどれだけ書いているか?

そういった見極めも必要なのです。
今ならまだきっと変われますよ!

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