No.3人間本来が持つ免疫力

高村歯科医院はインプラント治療においても全国から多くの患者さんがリカバリー治療(やり直し治療)にお越しいただいております。

当院にリカバリー治療にお越しになる患者さんには大きく２つの種類に分かれていると考えております。

１、初期の治療計画や外科技術的なミスが招いたテクニカルエラーからくる問題
２、患者さん側の心因性、神経症、食生活や不健康からくる問題
が挙げられます。

【２】の心因性や神経症については向精神薬などの薬の多剤服用や、女性の場合は更年期障害などと重なった場合など様々な複合的要因が挙げられますが、効かない薬の服用を止めることと食生活の偏りなど日常生活を見直すことによって症状が改善されたケースが数多くあります。

実際に当院にて治療を行なった患者さんの例

他院でインプラント治療を行なった患者さんのリカバリー治療のケースです。
右上６番のインプラントフィクスチャー(インプラント体)のネック部分が漏斗状に溶けているのが分かりますでしょうか？
骨が溶けている(骨吸収)部分を分かりやすく赤で囲って見ました。
赤丸の中の黒い部分は骨吸収を起こし、インプラントフィクスチャー(インプラント体)と骨が結合していない部分です。

患者さんの症状

最初はアバットメント(被せ物の支台部)の修復などインプラントのリカバリー治療で来院していただいてたのですが、食生活など話を色々伺うと食品添加物や化学調味料などが多く使われた食生活を普段からしているということでした。

患者さんが仕事などで忙しいことや食事を作るのが面倒ということもあり、食事がどうしてもコンビニエンスストアの弁当やカップラーメン、パンになってしまうとの事でした。

コンビニエンスストアには、見た目も綺麗なお弁当がたくさん陳列されていますが、防腐剤や人工色素、化学調味料が多く使われています。
パンなどでもバターや乳製品が多く使われ、高カロリーな上、中にはカビすら生えないパンなども存在します。
化学調味料の代表格として「グルタミン酸ナトリウム」が挙げられますが、この「うま味」は完全に石油精製で作られています。
このような物質は腹を満たすだけのものであり、決して身体に良いわけがありません。

身体の為を思って「健康野菜ジュース」などを毎日飲んでいる方もいらっしゃいますが、あの小さなパックにスティックシュガー(3g)が５本近くも入っているうえ、食物繊維が入っていない物などもあります。
毎日健康やダイエットのために！と思って飲めば健康とダイエットとは程遠い「糖質過剰摂取」は間違いないです。
今の日本はこうした間違った健康への認識が多く広がっています。

そのようなこともあり、患者さんにはこのような毒まみれの食生活の一切を止めさせました。
その後、患者さんがどうなったのかを解説します。

ガラッと明るくなった患者さん

添加物まみれの食生活を一切禁止して、自炊を指示し食生活を大幅に替えてもらいました。
健康的な食生活を行うにつれて、鬱っぽかった表情も自然と明るくなっていきました。
毒が身体から抜けたと言えば良いのでしょうか？
この状態になると治療の説明を行なってもきちんと理解を示していただき、口腔内だけでなく全身の健康に興味をもっていただけます。

鬱っぽ状態だと食生活も乱れ、病院に通い薬が処方されます。
薬が処方されると患者さんは、「薬を飲まないと治らない」という錯覚に陥り、薬を飲んで治ったという現象を引き起こします。
症状が改善されていないので「神経症」や「不定愁訴」を引き起こす確率も高くなります。
行なった治療がどんなに正しくても、患者さんが精神的に不安定なので不信感など疑心暗鬼になります。
精神的に不安定だと生活が乱れるので食生活も乱れる。
これが負のスパイラルです。

そのような患者さんの口腔内だけを治療しても良くならないのです。
正しい生活こそが医学の原点なのです。